※下記はベンチャー通信43号(2011年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
―御社の事業の中で、特に力を入れている事業を教えてください。
赤澤:「IT-Agent」という業務システムの構築・運用サービスです。クライアントの業務内容に合わせてフルオーダーメイドで業務システムを構築し、その運用までを行っています。このサービスの最大の特徴は、「初期コストゼロ」という点。これは業界の常識を覆すサービスです。従来、業務システムをフルオーダーメイドで構築すると、最低でも500万円以上かかりました。大規模なシステムになれば、数億円かかることもザラです。そのため初期コストがネックになり、業務システムの構築を断念する企業も多かったんです。そこで、当社は初期コストを「ゼロ」にして、月額最低10万円の運用費のみを頂いています。もちろん運用費を頂くので、運用サポートにも力を入れています。専任のエンジニアがシステムを管理し、セキュリティ対策やデータのバックアップ、万一のトラブルサポートにも対応しています。
―フルオーダーメイドにもかかわらず、「初期コストゼロ」というのはすごいですね。なぜこのようなサービスを提供しているのですか。
赤澤:顧客の役に立つためです。クライアントがシステムを導入する目的は、あくまでも「自社の利益向上」です。具体的には、業務を仕組み化して人件費を削減するため、財務情報をリアルタイムで把握して経営のスピード化を図るため、新サービスを立ち上げて売上を伸ばすためなど。そういった目的を実現するために、システムを導入するわけです。しかし、従来のシステム開発サービスでは、「システムを納品する」ことばかりが重視され、「システムが稼働して現場で利益を生み出すこと」がおざなりになっていたんです。
―なぜクライアントの利益向上がおざなりになっていたのでしょうか。
赤澤:その原因はソフトハウスのビジネスモデルにあると思います。一般的にソフトハウスはシステム納品後に費用を一括請求しています。このビジネスモデルだと、ソフトハウスは「クライアントの言う通りにシステムを構築し、納品したら自分たちの仕事は終わり」という発想に陥りがちです。つまり、納品後の成果には責任を負わなくなるんです。その結果、納品されたシステムが、自社の業務と適合せずに使えなかったというケースは非常に多い。「日本のITシステムの7割近くの機能が使われていない」と言われているくらいです。しかし他の業界ならば、こんなことは許されませんよね。使えないサービスを提供してお金を頂くなんて、ありえません。
―システムの納品が目的化し、顧客の利益を考えなくなるわけですね。
赤澤:その通りです。そこで、当社は徹底的に顧客視点に立ったサービスを提供したいと考えました。だから、業界の常識を覆し、システム構築の初期コストを「ゼロ」にしたんです。さらに「IT-Agent」は月額サービスなので、クライアントと長期にわたってお付き合いすることを前提にしています。だから、無責任に「使えないシステム」を構築することはありえません。クライアントが現場でシステムを使うことを想定し、「本当に使えるシステム」だけを構築しています。